sseze's blog

インターネットとガジェットが好きな人のブログです

自己紹介(+転職の経緯)とメイカーズのエコシステムを読んだ感想

これは ニコ技深圳観察会 (2018年3月) に参加申請をするために書いた自己紹介エントリーです。

自己紹介

Web上では、ssezeとか、ekinoshitaと名乗っています。昨年4月から某電機メーカーに勤務しています。それ以前は株式会社ミクシィでWeb/Androidアプリエンジニアを4年ほどやっていました。近況については昨年12月にブログを書いたので、合わせてご確認ください。

sseze.hatenablog.com

どんな仕事をしているか

現在は、車載製品を動かすコンパニオンスマートフォンアプリの開発に携わっています。前職の経験から、Webに繋がる機能も少し担当しています。いわゆる、コネクティッドカーと呼ばれる領域です。

転職の経緯

自己紹介の繋がりで、そういえばWeb上では書いていなかったな、と思ったので、ここで軽くWeb業界から電機業界に転職した経緯を書いておきます。一言で言うと「原点に立ち戻ってみたくなったから」です。

  • 元来、日本メーカーのファンだった (プロジェクトXみたいな話が大好き)
  • ガジェットが好きで中高生の頃はプロダクトデザイナーに憧れていた
  • 紆余曲折あり、専攻がエレクトロニクス系3/4くらい、コンピューターサイエンス系1/4くらいの大学を卒業
  • Web業界に飛び込んでからはアジャイルな開発スタイルにどっぷり浸かる
  • 30を目前にして人生を振り返ってみたときに、自分が本当にやりたかったことは何だっけ?と思い始める
  • そういえば、昔こんな記事も書いていた

sseze.hatenablog.com

  • 次第にWebの開発スタイルを日本メーカーに浸透させられたら!と思うようになり、
  • これまでファンだった電機メーカーの世界に思い切って飛び込んでみて、現在に至る

電機メーカーはお役所みたいにカタブツで、思うようにはいかないことだらけだけど、でもモノをつくる楽しさを感じられる場所です。ゆくゆくは、リーンでアジャイルな開発スタイルを根付かせて、もう一度輝いていた時代の日本の電機メーカーを復活させたい!という野望があります。

オフでなにをしているか

本当は何かアウトプットが出せたら良かったのですが、自分では書き貯めていたアイデアを公開するのが精一杯でした・・・。

github.com

イデアを公開した意図としては、「メイカーズのエコシステム」の一節で出てくる 「 Do It With Others / Do It Together」( いっしょ に 作る) というやり方を実践したい、と思ったからです。自分はメイカーピラミッドの中でまだ ドリーマー の有象無象の中の1人、そしてアイデアベイパーウェア になってしまってる感も正直否めないところなのですが、、ただ、アイデアをいろんな人に共有してみて、フィードバックをもらった方が、何もアウトプットを出さないよりも良いのではないかとも思いました。

中国経験など

前職の知り合いで昨年4月のニコ技深圳観察会に参加した人がいて、その人繋がりで昨年11月のMaker Faire Shenzhen 2017期間中に土日弾丸で深圳を訪問しました。あまりにタイトなスケジュールだったので、次に開催されるニコ技深圳観察会でまた訪れたい!と思っていました。

前回の深圳訪問では、一人で香港から羅湖経由で深圳に上陸・深圳通を使って市内を移動しまくるところまではできたので、WeChatで繋がっていれば、今回初めて深圳を訪問する人を助けることができると思います。中国語はまだできないですが、カタコトの英語は話せます。

イカーズのエコシステムを読んだ感想

1月中旬から読み始めて、今週ようやく読了しました;

本書を読んでいちばんマーカーを引いたのは、何と言ってもリコーの井内さんの「つくる〜む新横」の取り組みです。まさしく自分が今の会社でやりたい理想系だと感じました。(また奇しくも、自分もカーオーディオ・カーナビを作る仕事に携わっていて、妙な親近感が湧きました)

今の日本メーカーは元気がない。でも例えしょうもないものでも、独力で1つのものをつくりあげることでモノを作る喜びを感じられるんじゃないか?そういう空気感が、次のヒット商品を生み出す組織を醸成するんじゃないか?

自分も、"日本のメーカーがいちばん輝いていた時代をもう一度" という思いで、畑違いの電機メーカーに転職してきました。ウォークマンだって、カーナビだって、デジカメだって、最初はイチ平社員のアイデアから生まれて、その後世界へ羽ばたいていった日本を代表するヒット商品です。

先人たちに生み出せて、なぜ今の自分たちには生み出せないのか?

そう考えたときに、 新しさ=スペック表の◯印の多さ、に置き換わってしまっていることが大きな要因なのでは、と自分は感じます。「多機能であることが商品のウリになる」と考えているわけですが、本当にユーザーが欲しいのは多機能さなのか?と考えるといささか疑問が残ります。おそらく多くの製品は、多機能でもその大部分の機能をユーザーに使い切られることなく製品寿命を迎えているのではないでしょうか。

会社では「誰がこの機能を使うんだろう」と言いながら製品開発をしている人を見かけることがあります。でもそういう人が企画マンや、営業マンに対して「この機能は本当に必要なのか?」と直接文句を言っているところを、見たことがありません。円滑に進めるには、声の大きい人の言ってることに楯突いたらダメだ、もっと仕事が増える、そんな心理があるように思います。本当に悲しいことですが、仕事をすること=歯向かわずにYesマンになること だと思い込んでいて、たとえ使われない機能でも、作ることでお給料が出るならそれでいいと思っている人は、大企業になればなるほど多いです。

その一方で、本書に書かれているメイカーエコシステムの内側の人々は、純粋にモノをつくることを楽しんでいます。作る機能の大部分がソフトウェアで構成されているのに加えて、Seeedのようにハードウェア (プリント基板) もデータ化・オープンソース化されたことによって、従来のモノづくりよりも格段に早くプロトタイピングができるようになり、ハードウェア製品であってもアジャイルな開発スタイルが実現するようになりました。こうなると、自分の作ったものがユーザーにどう使われているかに耳が傾くようになり、自然と 仕事をすること=ユーザーに使われる機能を作ること になって行きます。

一昔前であれば、日本の品質で勝負が出来た時代もありましたが、今では、韓国でも、台湾でも、深圳 (中国) でも、ほとんど同程度の品質でモノづくりができてしまいます。じゃあユーザーはどこにお金を支払ってくれるのか?と言うと、より新しい体験を、どれだけ早く提供できるか、ということに掛かってきます。こうなってくると、優れたアイデアが醸成され、かつ高速にプロトタイピング+検証できる環境こそ重要になってきます。

一人ひとりがアイデアマンで、プロトタイプをサッと作って試すような、そういうリーンでアジャイルでモノづくりができる社員が増えれば、日本メーカーの未来もきっと明るいものになると信じています。かつての中国がそうであったように、雑な言い方をすれば、いいやり方はどんどんパクっていくべきだと思います。

自分は今回のツアーで、現代のモノづくりの現場の最前線で、どのようにアイデアが具現化され、そしてどんなルートで量産まで漕ぎ着けているのか、直接自分の目で確かめて、真似できるポイントを会社に持ち帰ってきたいと思っています。

...と、ここまで書いたところで「ハードウェアのシリコンバレー深圳に学ぶ」の感想も必須だということに気づきました・・・。完全に「メイカーズのエコシステム」の感想のみだと思いこんでいた・・・。〆切間に合うか分かりませんが、これから全速力で読んでいきます・・・。

行ってきました(追記)

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