sseze's blog

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参加の経緯と、旅の目標

この記事は第8回ニコ技深圳観察会参加レポート:あの1週間の深圳滞在を振り返ってのトピックその1です。

漠然とした深圳という街への興味

『中国の "深圳" という街がどうやらすごいらしい』と自分が耳にするようになったのは大学生の頃だったと思う。"アキバ系!電脳空間カウボーイズ” というポッドキャストをやたら熱心に聴いていた時期で、その中のある回で『中国にあるアキバをどデカくしたところ』と紹介された街、それが深圳の第一印象だった。PCパーツ街を回るのが好きでよくアキバを訪れていたので、その "メガ・アキバ" のような話に漠然とワクワクしたのを覚えている。

当時、世間ではiPhoneが出たばかりだったこともあり、ポッドキャストでも度々中華携帯に関する話題が特集されていた。ブログ記事には10年近く前の「華強電子世界」内部の写真などが載っていて、いわゆる藤岡さんの本の中で紹介されている山寨携帯が山のように映っている。まさに本のとおりだったことがここからも見て取れる。

ちなみにこの電脳空間カウボーイズ、今回のニコ技深圳観察会の参加メンバーの坂巻さんが登場する回もある。Kaossilator Pro、懐かしい...そして坂巻さんが今の印象と大分違うw

こう思い返していくと、今回の深圳の旅のいろいろな点がこのポッドキャストから端を発して繋がっていく感じがして、なんだかとても感慨深い。

10年越しの思いがけない深圳旅行への導き

そんな学生時代から10年程の月日が経ったある日、前職時代に一緒に働いていた id:toradady さんとの飲み会の席で 「今度、仲間と Maker Faire Shenzhen 2017 に行くんだけど、一緒に来る?」 と思いがけないお誘いがあった。海外経験が圧倒的に乏しく、なかなかはじめの一歩が踏み出せていなかったため、この機会を逃すと深圳に行けない気がした。何より、転職した電機メーカーでニッチも、サッチも行かないその当時の状況を打開する糸口が欲しい時期でもあった。

はじめての深圳旅行は仕事の都合上、土日だけの弾丸ツアーとなり、深圳の滞在期間はなんと16時間!MFSZ2017の他、電脳空間カウボーイズでも話されていた華強北の電気街の観光、ちょうど滞在期間中に開催されていた白石州でのビアミートアップへの参加(マシンガントークで英語を話す高須さんに遭遇したりした)など、16時間にしてはなかなかに濃い体験ができたものの、 やはり次はニコ技深圳観察会でまた訪れたいという気持ちも高まった旅行だった。(一緒に回ったメンバーはid:toradadyさんを含め第7回メンバーだった影響も大きい)

"ニコ技深圳観察会"というコミュニティへの興味と、今回の旅の目標

帰国から程なくして「第8回ニコ技深圳観察会」の募集がスタートした。

応募の過程で高須さんの著書「メイカーのエコシステム」に出てくる井内さん@RECOHつくる〜むの話など、電機メーカーに身を置く者なら頷かずには要られない!と思った点などをアツく書いたところ、奇跡的に抽選に残ることが出来た。(参加メンバーの顔ぶれからして、本当に運が良かったとしか思えない)

高須さんと藤岡さんの両著書は、深圳を訪れる前に読むとすごくワクワク感が醸成されるのでそれだけでも十分に楽しかったのだが、自分は特に "ニコ技深圳観察会" というコミュニティと、そこから派生する日本人によるメイカームーブメントの話に心を惹かれていた。自ら手を挙げてこの深圳観察会に参加し、深圳での体験をそれぞれのステージで昇華させていく彼ら彼女らの話の中には、自分の探し続けている "日本メーカー復活のヒント" があるような気がしたし、自分もこの深圳観察会を通じて答えを導き出したい、という気持ちが強かった。

また、単純に "メイカー" と呼ばれる人々がどんな人たちなのか、にも興味が湧いた。言葉自体は知っていたし、SanFransiscoを旅行した際、本家TechShopを訪れたこともあったけど、本を読むまではなんとなく敷居の高さを感じていた部分があった。でもメイカームーブメントの成り立ちを知って、もしかすると自分が思っているほど敷居を高く感じる必要はないのかもしれないと思うようになった。

つづく